cucina salve (クチーナ サルヴェ) 本場イタリアの食材を使った本格イタリア料理から、イタリアマンマの田舎風郷土料理まで、落ち着いた雰囲気の店内でゆったりとお楽しみ下さい。

コンセプト

コンセプト

種をまく料理人

cucina saruve (クチーナ サルヴェ)
シェフ 坪内 浩

毎年、年明けには、まず初詣に行きます。
帰宅後、農場の作付けの計画をするのが元日の恒例です。
料理人としては少し変わっているかもしれません。

僕は「種をまく料理人」と呼ばれます。
料理人は野菜や果実を使いますが
僕は野菜を料理するだけではない、

実りの秋に種を採る
種とともに冬を越え
春には、土を篩(ふるい)にかけて種をまく
日に日に暖かさが増し、苗はすくすくと育つ
紅梅の花が咲く頃、うんと耕した大地に苗を植える
桜が咲くと、鶏舎では産まれたばかりの雛たちの鳴き声、雑木林ではキノコの駒うちの音がコンコンコーン♪と鳴り響く
春霞に目を細めあわただしい日々の訪れを感じる
菜の花が咲き、ミツバチさんたちもせわしなく飛び交う
里山には山菜が顔を出す

僕にとって、春は毎日がワクワクでいっぱいで、お日さまと追いかけっこしているような気持ちになります。

夏には大豆の種をまき、
秋野菜や冬野菜の種をまく
秋にはもう翌年の春野菜の準備が始まる
小麦に大麦、指先から麦の種がぽろぽろと笑うようにすり抜けてゆく

一年間に収穫する作物は150品種を超えます。
種をまかない週はありません。

レシピのないレストラン

レストランでのメニューのほとんどがその日の即興。
なぜなら、雨が降った翌日に収穫する茄子と日照りが続いた日に採った茄子は、まるで別人のようにキャラクターが変わるから。

僕はレシピで調理することはありません(できません)。
その日のその日に目の前にした食材の声を聴くことから料理が始まる。
料理を食べ終えたお客さまから

「一つの物語や映画でも見ていたような感動でした」などと言われると少し照れますが、幸せを感じます。

秩父盆地は食材の宝庫

秩父には、ミカン山も林檎の産地もブドウの産地もあります。
ミカンなどの柑橘の北限(これ以上北に行くと寒くてできない限界地点)であり、
林檎などの南限(これ以上南に行くとできないという地点)でもある。
荒川の源流でもある秩父は地質的にも非常に面白い土地。
川を挟んで南には、石灰岩でできた神の山、武甲山。
北には三峰山や両神山、鉄鉱石や金の採掘場の跡地もあり、中央を横切る長尾根は粘土土壌。
隣には、国内最高気温を記録したほどの暑さで知られる熊谷市があり、
氷柱の名所でもある秩父は、冬はマイナス10度近くまで冷え込む。
豊かな土壌と寒暖差が生み出す、世界的にも珍しい独特の環境が多品種栽培を可能にしてくれます。

僕がイタリア料理を作る理由

秩父の地で食材を育て、なぜ僕がイタリア料理を作るのか? と、よく問いかけられます。
それは僕がイタリア料理を愛してしまったから(笑)
イタリア料理は、歴史という縦軸と、郷土の自然風土という横軸から生まれた食文化に、貴族の料理とマンマの料理が織り交ざる 郷土の味わいとくっきりとした季節感が奏でる料理。

冬にはピエモンテからヴァッレダオスタにかけて広がる山岳地帯の北イタリア料理
春には菜の花やほろ苦い山菜と香り高いオリーブオイルが奏でる中部イタリア料理
夏はトマトやパプリカ、唐辛子が皿を真っ赤に染める南イタリア料理
秋はイチジクを小鳥たちがついばみ、山には栗やキノコが地を埋め尽くす、
猟師さん達の鉄砲の音が山にこだますると、ジビエも始まり賑やかな収穫祭の恵みの料理の数々
ウグイス鳴いて種をまいて
蛙が鳴いて田植えして
蛍が飛んだらジャガイモ掘って
蝉が鳴いたら夏野菜
鈴虫鳴いて秋が来る
麦播き終えて霜が降る
地球が一回転して朝が来て
太陽を一周して丸一年

毎日まいにち空を見て「あーだこーだ」言いながら料理をしている訳ですが。

天地有機

僕が大好きな言葉「天地有機」
中国の漢詩の一説をヒントにして生まれた言葉だといわれます。
天地に機あり。自然界には「機=仕組みや法則」があるという意味で、
その仕組みや法則に則った農業が「有機農業」と名付けられたそうです。

農薬や化学肥料を一方的に否定はしませんが、僕には必要ありません。
だから使ったこともありません。
産業としての農業分野では、収益を得るために工業的に効率を上げて作物を育てなければなりませんが、
僕の目的は違います。
僕は、おいしい野菜が作りたい。
食べた瞬間に体が震えるような味わいの野菜です。
地球に寄り添い地球を愛して、
持続可能な食の生産こそ、僕にとって理想の農業であり、理想のレストランなのです。

料理人として、一人の人間として

2019年現在、僕の農場に持ち込まれる資源(有機産業廃棄物)はお豆腐屋さんのおからや米ぬか、魚のアラやオガクズ、
レストランから運ばれる食品の残渣など年間で300トンを超えるほどです。

鶏さんのエサも、ほとんどが秩父地域で産まれる副産物を毎日発酵させて作ります。
鶏舎から出る鶏糞と、バークチップやキノコの廃木とオガクズで作る完熟たい肥を用い、痩せた土壌を豊かにします。
健康な土壌にさえなれば、農薬どころか肥料すら必要なく、おいしい野菜は育ちます。
種は発芽して初めて意味を得ます。

料理人として
一人の人間として
やっと発芽できたのかな? と思うこの頃です。

世界で一番おいしい料理はわかりませんが、世界で一番地球を愛する料理人になりたいと想います。
僕のレストランでは応援という思いで代価を頂ければ幸いです。

cucina salve シェフ 坪内 浩

ご予約・お問合せはTEL.0494-22-6227

☎0494-22-6227

店舗情報・アクセス
ちちぶるさんにて特集記事が掲載されました。 西武秩父駅徒歩7分、cucina salve (クチーナ サルヴェ)からも徒歩7分、秩父麦酒のオフィシャルタップバーとカフェを併設する素泊まりのゲストハウス(民泊)。ちちぶホステル

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